コラム

証券リテール営業の難易度が高い理由|金融商品取引法に基づく法的障壁の問題

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1.金商法(金融商品取引法)とは?

投資者保護のために横断的にルールが定められている法律が金融商品取引法です。

参考:金融商品取引法について:金融庁

つまりは【金融商品取引を行う利用者保護の為の法律】と言えます。

くどいようですが「金融商品取引業者」ではなく「投資者や利用者」の為の法律です。

その為、証券会社などの金融商品取引業者側の制約が増しているという事です。

それでは具体的にどのような制約が発生するのか?次に説明します。

2.証券会社のリテール営業に及ぼす制約とは?

結論、自由なリテール営業活動はほぼ出来ません。

具体的には「コミュニケーション時の表現方法」「説明資料やプレゼン資料、商品資料などの交付書面関係」「営業対象者」などが法的な規制や自主規制により制約されます。

法的な制約のない一般的な営業マンは「自由な環境」で営業を行いますが、証券リテール営業マンは「法的な制約がある中」で営業活動を行わなければなりません。

この点はまず覚えておいてください。

では、具体的にどのような制約が入るかを公式資料を基に説明します。

(1)日本証券業協会が公表する「広告等に関する指針」から証券リテール営業の制限に該当する箇所を抜粋

①広告類行為に該当する「ビラ又はパンフレットを配布する方法」「郵便」「電子メールを送信する方法」はかなり営業を制約する

例えば、自分でわかりやすい営業資料を作って、交付してはいけません。

会社が作成した指定フォーマット(デザイン、フォント、文言)のビラやパンフレットを用いて営業活動を行わなければいけないのです。

これはかなり苦痛でした。

会社の専門部署が作成しますが、制限がかかったチラシやビラが最終的に出てくるので、非常に使いにくいです。

②広告に当たらないものの典型例は「アナリスト・レポート」

営業資料として使いやすいのは会社のアナリストが発行しているアナリストレポートです。

専門家が分析を行っているので権威性が高く、お客様も納得しやすい傾向があります。

しかし、自分の見解と違う事も書かれていたり、アナリストによっては全然上がらない株をオススメとしてレポートする人もいるので情報の取捨選択は自分で行わなければいけません。

③目論見書の交付などの条件

投資信託などの金融商品を販売する時は必ず交付しなければいけない書類もあるので営業活動中はかなり重いカバンを持って活動を行わなければいけません。

また、「A商品よりもB商品の方が良い」ってなった時はいちいち支店まで書類を取りに帰らなければならない事もありました。

④口座開設時の確認事項

資産状況の確認、投資意向の確認、各種同意書へのサインなどかなり面倒です。

※書面へのサインが面倒で口座開設しなかった方もいます。

⑤禁止されている断定表現

金商法第38条第2号に記載がありますが「不確実な事項に対する、断定的な表現や確実であると誤解させる表現」はNGです。

※電話通話履歴は残りますので顧客から断定表現を指摘されたらアウトです

※より詳しい事を知りたい人は日本証券業協会が公表している「広告等に関する指針」を見てみると良いでしょう。

3.まとめ

以上の点から証券会社のリテール営業にはかなり厳しい規制がある為に難易度が高くなっている事がわかるでしょう。

従って自分の理想とする営業活動をするのはかなり厳しいです。

法律により投資家が保護されている市場であり、営業活動が制限される事を踏まえ証券会社に飛び込みましょう。

新卒で証券会社に入った時の体験談はこちらを参考にどうぞ!

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